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歌枕「4・25PRIDEGPの試合の感想でよく言われるのが『小川(直也)の試合ってどうだったの?』ということなんです。それについて、山本さんはどう思われます?」

ターザン「いい質問だねぇ〜。オレがいつも言うようにさ、プロレスには二つの見方があるわけよ。信じる行為と疑う行為がね」

歌枕「はいはい」

ターザン「この二つの見方はプロレスファンが一番得意とするところなんだよね。もともとプロレスは根本的に疑いながら見ているものだからさ。そこで、今回の小川VSステファン・レコ戦なんだけど、これが実にすっきりしていたんだよなあ」

歌枕「すっきり!(笑)」

ターザン「妙にすっきりしていて、以前行われた小川選手のVT戦を振り返ってみると、グッドリッジ戦、佐竹戦、ガファリ戦とあったけど、今回はあの3試合と比較した時、明らかに説得力があった!」

歌枕「たしかに」

ターザン「今回の小川はPRIDEに対して、トラウマやコンプレックスを持たずに、意気揚々とリングにあがっていたんだよね。小川が持っている独特のイライラ感を持たずに」

歌枕「ホント自然体でしたね。しかしあの“PRIDE嫌い”の小川選手はなぜPRIDEに上がったんですかねぇ」

ターザン「それはオレが何回も言っているように、『ハッスル』のためですよぉぉぉぉ!」

歌枕「(苦笑)」

ターザン「小川は『ハッスル』という心地よい居場所をやっと見つけたんだよぉ」

歌枕「デビューして8年目にして」

ターザン「だから、『ハッスル』を成功させるためには、自らが広告塔となってPRIDEのリングでそれをアピールする必要があるわけよぉ」

歌枕「不思議なことに、『ハッスル』での小川選手の戦績は2戦全敗なんです。それも理不尽な1対6のハンディキャップマッチもやらされたりしているわけですよ。それなのになぜ小川選手が『ハッスル』にこだわっているのか、さっぱりわからないんですけどねぇ」

ターザン「小川にとって自分自身の勝ち負けよりも、『ハッスル』というジャンルというか、団体が好きなんですよぉぉぉぉ! 『ハッスル』が上位自我として本人の夢でもあるから、自分が負けることなんかぜんぜん気にならないんだよぉ!」

歌枕「その小川選手の『ハッスル』LOVEはファンとの間にかなりの温度差があるかと思いますけどねぇ」

ターザン「その答えは一言で言えるよぉ。今年の小川の行動は、ぜ〜んぶ強大な独り相撲なんだよぉぉぉぉ! 彼は『ハッスル』でもPRIDEでも見事な小川的独り相撲をし続けているわけ! その独り相撲をし続けている自分に、小川は酔っていて、酔うことで自己満足しているわけですよぉ!」

歌枕「『ハッスル』LOVEがモチベーションなのかあ。それは少々複雑ですねぇ」」

ターザン「さっき小川にとって『ハッスル』が上位概念と言ったけど、そのためにはね、小川自身が『ハッスル』に対して献身的になれるんだよね。あれだけ勝ちにこだわってきた小川が、『ハッスル』で2連敗した答えはそこにあるよぉ」

歌枕「ああ、なるほど〜」


小川VSレコ戦の疑惑度はいくつ?

ターザン「小川は自分の肌に合わないこと、体質に合わないことに関しては、いっさい関わろうとしないんだよね。オレたちファンからすると、現在のマット界では格闘技が最高の概念であり、PRIDEような総合格闘技のリングで結果を出した人間こそがスターになりえるわけですよぉ」

歌枕「桜庭やミルコがそうでしたね」

ターザン「という意味では、全然そういう時代とファンとマスコミの三つのニーズに馴染めない小川はスターになれるはずがないんだよぉ」

歌枕「しかしファンの方からすると、小川選手にPRIDEのリングに上がって欲しいという期待感はありますしね」

ターザン「PRIDEに出場した小川は価値が一気に跳ね上がるからね。しかし、本人からすると、それがイヤでイヤで仕方がないんだよぉ! 尻を叩かれてやらされている感じだから。そうなると、橋本のところ(ZERO−ONE)が駆け込み寺になって、逃げてしまうんだよね」

歌枕「じゃあ、小川選手が4・25PRIDEさいたま大会に出場した背景には、『ハッスル』が上位自我であるために、ファンのそういう面倒臭い期待感が全然気にならなかったということですか?」 

ターザン「小川の中に『PRIDEのリングで自分が勝てば、“ハッスル”の宣伝になるんだ』という整合性を持つことが初めてできたんですよぉ。だいたいね、PRIDEのリングに上がるとなると、選手は試合前までに緊張感で精神を消耗して、疲れてしまうんだよね。それなのに、今回の小川選手はノーストレスでリングに出てきて勝ってしまった。ノーストレスだから、能力が全開発揮になったんだよぉ!」

歌枕「伊原道場で打撃の練習をしているといっても、今までの小川選手はかなりぎこちなかったというか」

ターザン「うん。付き焼刃的というかね。だから、オレたちからみると、小川が出す技そのものがぜんぜん試合に通用するように見えないわけよぉ」

歌枕「そうですねぇ」

ターザン「だから『小川の技術が未熟にみえる』→『試合に勝つはずがない』→『勝った小川はおかしい』ということになって、どうしても『小川=疑惑』となってしまうんだよな」

歌枕「わかります、わかります」

ターザン「ところが、今回のレコ戦では、小川の出している技が、打撃にしろ、寝技にしろ、スムーズだしナチュラルだったんで、オレらは初めて“強い”小川を見ることができたんだよね」

歌枕「じゃあ、今回の小川に関して、山本さんは疑惑がないんですか?」

ターザン「いや、ある(キッパリ)」

歌枕「それでもあると(笑)」

ターザン」今までの前科があるので、その過去の疑惑はぜ〜んぶ吹っ飛ばないよぉぉぉぉ!」

歌枕「前科(笑)」

ターザン「小川の今までの履歴書を見れば、やっぱりオレたちプロレスファンは『あそこはおかしかったからなあ』って疑うわけですよぉ。そういう疑惑という記憶と、小川がレコ戦で見せた説得力という現実がもうぐちゃぐちゃに交差してしまうから、またしてもプロレスファンの頭の中はグレーゾーンになってしまってんだよぉ!」

歌枕「それが、思わず『小川の試合ってどうだったの?』と聞いてしまう原因なんですね」

ターザン「以前の小川のVT戦は90パーセント以上が疑惑。しかし残りの10パーセントは信じたいみたいな感じだったじゃない(かわいく)」

歌枕「じゃあ今回の疑惑度はいくらぐらいなんですか?」

ターザン「90パーセントは信じたいけど、10パーセントは疑惑って感じかなあ(またしてもかわいく)」

歌枕「(笑)」

ターザン情報)

1)5・3ターザンシート

2)5・3トークライブ


2004年04月30日(金) >>
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