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養老孟司さんと『ハウルの動く城』。

養老孟司さんにやられた。完全に一本取られた。やっぱり人間を解剖している人だけあって、「男性原理」と「女性原理」の違いをよくわかっている。
養老さんは『ハウルの動く城』という映画を見て、何に注目したかというと、あのハウルの城の中の部屋の風景だった。
まったくきたないというか、片付けられていないというか、男の独り暮らしを絵に描いたように何もかもが整理されていない。
あれを見て養老さんは「あれこそ男という生きものの世界そのものだ」と言ったのだ。
そうだよなあ。あそこにもし女性がはいってきたら、すべてきれいさっぱり掃除されてしまう。
掃除しない男。片付けしない男。掃除をする女性。片付けをする女性。整理整頓する女性。しない男性。
そこに男と女の違いがたしかにある。あるよ。映画では途中でハウルの城の部屋の中が老婆の力によってあっという間に奇麗な部屋に変わっていくシーンがある。
わざわざ「ここは水洗トイレですから…」とよごれた城の中をハウルが説明するのだ。ボクもあのシーンを見てなんだか変だな、おかしいなあと思ったが養老さんのようにきちんと言語化できなかった。
・まったく男って野暮ったいなあという印象が、あのハウルの動く城である。
いやあ、まだまだボクは修行が足らないなあ。まずいよ、まったく。「ハウルの動く城」という映画のポイントは、実はあのシーンにあったのだ。
養老さんの指摘でわかったことは、ハウルのあの動く城は、浮浪者の城ではないのか? ボクにはそう思えてきた。
"動く"というのは定住する家を持っていないことを表している。非定住者の住む家。つまりあの新宿で路上生活をしている人たちとあまりかわらない。
どこが違うかというと新宿の路上生活者はダンボール箱が家なのだ。それに比べてハウルは頑丈な鎧兜で家の外見をがっちり固めている。
お前、家をお城か要塞にしてどうするんだと言いたくなってくる。しかしそれが男という生きもののもう一つの習性でもある。
まったく男って野暮ったいなあという印象が、あのハウルの動く城である。そういえば今の若者には鎧や兜はまったく似合わない。
第一そんなもの持っていないし必要ともしていない。ということは逆にいうと男が男でなくなりつつあるということになる。
ハウルがやることといったら戦いに出かけていくことぐらい。そして最後はハウルの動く城は、こなごなに壊れていく。解体していく。それもずたずたにである。残酷にである。
残ったのは板一枚になった。城は跡形もないのだ。この映画はあれが描きたかったのだ。男の城が板一枚になっていく所を。
それなら「ハウルの動く城」は映画として一見の価値はある。もう一度言う。養老さんにボクは完敗したのだった…。
本日のターザン情報)
・本日のターザンカフェの更新は「今日のコラム」「プロ格コラム」「往生際日記」の3本です。
・12月25日(土)にターザン山本!主催によるクリスマス会&忘年会を開催することが決定しました!
ターザンカフェより)
☆「往生際日記」(11月30日更新)にもありますが、「T‐1グランプリ」の審査員をつとめることになりました。
☆12・22ランパチ★バトルトーク(西村修VSターザン山本!)inCafeROUND’87
☆12・28「レスリング・エイド・プロジェクト」後楽園大会で、ターザンシート(4000円)を発売することが決定しました!
☆今週発売の『週刊ゴング』&『週刊ファイト』(駅、コンビニなどで発売)で、コラム(「俺の出番だ!」、「ターザン山本の問答無用主義」)が掲載されています。
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