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『夢・音楽館』を見て。

えらいことですよ。歌枕からきいていた話だけど、ホントにびっくりしたなあ。まさかの世界である。
きのう(11月25日)の夜の話である。家に帰ってテレビのスイッチを入れたらNHKで『夢・音楽館』をやっていた。
前は桃井かおりが司会者だったが、彼女がゲストのアーティストに媚びを売っている姿が、もういやでいやでこの番組を見るのをやめてしまった。
ついでといったら悪いが桃井かおりに対してもさめてしまった。興味を失った。トシをとってから若い人を理解したようなものわかりのいい人間になったら、もうボクたちは終わりだよ。
それならイッセー尾形の司会の方が断然いい。ところでこの日のゲストは「Jupiter」という曲を歌ってブレイクした平原綾香さんだった。
彼女はテレビに出てきちゃだめだよ。人前に出てきたら台無しだよ。
別に美人じゃないからといっているのではない。美人でもなければブスでもない。きわめて普通の人だった。それがまずボクとしては大、大、大ショックだった。
「Jupiter」という曲をきいている時、ボクは彼女のことをものすごい実力派の歌い手さんと勝手にそう思っていたのだ。
ボクの中に実力派への願望ってこれがあるんだよなあ。本物に出会いたいという思いのことである。
真の実力派は決して表舞台には出てこない。姿さえ見せない。平原さんはそういう人だとボクはそう思っていたのだ。
・平原綾香さんの何がだめかといったら声量がまったくなかったこと!
そうするとあの「Jupiter」という曲と、平原綾香という人の輝きが何倍にもボクの想像力の中でふくらんでいったのだ。
それって大変な快感なんだよ。喜びなんだよ。その彼女の幻想がテレビに出てきた平原さんを見た時、すべて吹っ飛んでしまった。
顔はキャバクラ嬢にいてもおかしくないタイプ。何がだめかといったら声量がまったくなかったこと。
ボクは彼女が歌っているのを見て、あれじゃ素人以下じゃないか? カラオケにいくと彼女より声がよく出て、上手な人は山ほどいるよといいたくなった。
フェイクだよ。平原さんにとってもあれはかわいそうだよ。絶対に顔も姿も見せない。クローズされてミステリーのままにしておく。
そうして欲しかったなあ。『月刊サイゾー』の音楽独談でもいったが「Jupiter」は歌詞がいいんだよ。
女の人のことはなるべく悪く言いたくないのだが、夢見る思いを壊されるとさすがのボクも文句を言いたくなるよ。わかるだろう? この気持ち!
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ターザンカフェより)
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