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バカの壁§_。

養老孟司さんの『バカの壁』という本で最も重要なポイントは"個性"について批判した部分にある。
今の若い人というか多くの人は"個性"という言葉に強い執着を持って生きている。
個性的人物。個性的生き方というのに大いなる魅力と幻想と夢を持っているのだ。
私には個性がある。あるいは個性があると思いたい。そこには願望と欲望の二つがまじっている。
これってボクは一つのシンドローム(症候群)だと思っている。個性症候群にかかってしまったのだ。
養老さんが言うように「私は私である」という気持ち。この私は人とは違う。特別な何かを持っていると思いたいという自意識のことである。
だが養老さんは個性のことを肉体と言っているのだ。簡単にいうと体が個性そのものだという。
たしかに人の体はまったく千差万別ではないか? 顔からして全部違う。体型からしてみんな違う。
ということは人間は始めから個性的なのだ。個性的存在なのだと言っているのだ。
・これはもう"バカの壁"ではなく"個性の壁"というべきである。
しかし現代人はそうは思いたくない。体よりも自分の意識が個性的と思いたい。
そこに人生の最大の壁が存在しているのだ。たとえば女の人は今の時代、自分なりの生き方をしたいと思っている。
女として人間としてそういう意識が働いている。それをあおっているのが世にいう"女性誌"である。
"自分らしさ"という美しい生き方の追及がそこから始まっていく。それは悪いことではない。ただそうなると面倒臭いこともたしかである。
自分の個性にこだわってしまうため、他者(彼女にとっての男性)との関係にスムーズさを欠く要因の一つになってしまうからだ。
あくまで中心にあるのは自分なのだ。相手との"関係性"よりも彼女たちにとっては「始めに自分ありき」「始めに個性ありき」となる。
これはもう"バカの壁"ではなく"個性の壁"というべきである。そういうと養老さんもボクもヒール(悪役)になるんだろうなあ。
なぜなら「君に個性はない」「個性は求めなくてもいい。必要ない」と言っているわけで、これはヒールになるよ。
養老さんは個性よりも親の気持ち、人の気持ちがわかる人間になれ。そっちの方が10倍、100倍大事だといっている。
個性を求めるより物事が"わかる"人間になることをこの本はすすめているのだ。
本日のターザン情報)
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