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イラク日本人拉致事件について。

香田証生さんがイラクで亡くなった。遺体として発見されたのだ。武装勢力に拉致(らち)され殺害されたのだ。
もし香田さんに生きるという意志があったら、おそらくヨルダンの首都アンマンからイラクに行くことはなかったと思う。
生きるということとは別に彼の心の中で死にたいという気持ちがどこかにあったという気がしてならないのだ。
それは積極的に自分から強い形で死にたいという願望のことではない。
生きていくことに自信がなくなったのか、それとも生きていくことにどうしていいのかわからなくなった時にそういう考えになったというのは十分にありうる話である。
香田さんはなぜニュージーランドからイスラエルに行き、そしてイラクにはいっていったのか? イスラエルとイラクは今も国が戦争と同じ状態にある。
そこに足が向いてしまったのは一つの大きな謎である。世界を旅行したいなら他の選択はいくらでもあったはずだからだ。
まるで彼は何かに吸い込まれるようにしてイラクに行ってしまったのだ。そこの部分がどうしてもボクにはひっかかってしまうのだ。
香田さんを誰も助けられなかったという事実だけがあとに残った。問題はそこにある。
香田さんの中で何があったというのだろうか? 彼は何を求めていたのか? 何が言いたかったのか?
夢遊病者に近い形で世界をさまよっていたのか? 人間にとって何もすることがないほど苦しいことはない。
香田さんはとにかく日本に帰ってきて、なんでもいいから仕事を始める。無責任な言い方だがそれが一番いい方法だったと思う。
だがその前に命をなくしてしまった。
世界をさまよった状態のままで死んでいったのだ。その彼を誰も助けられなかったという事実だけがあとに残った。問題はそこにある。
ボクだったら、彼には「もういいだろう。もう君のことはわかったからとにかく日本に帰ってこい!」とアドバイスした。
生きていくことを優先させるならそれしかない。あとやっぱり人の国に軍隊が駐留することはよくない。
ましてそこがイスラムの国というのはもっともやってはいけないことである。
アメリカはそのことを何も理解していない。そのアメリカのいいなりになっている日本は、なさけないというしかない。
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