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ボクらが日本人なら…

“三寒四温”は発明である!

あれ、どうしたのだろうか? 2月の終わりから3月にかけては“三寒四温”になるんだけどなあ。

1週間のうち3回、寒い日があって、残りの4日はあたたかい。4から3を引くと1。

つまりあたたかい日の方が、1日だけ多いというわけである。それを繰り返していくと本当の春がやってくるというのだ。

こういう“四字熟語”を作ってしまうというか、考えてしまう民族は偉いというしかない。

声に出していった時の“サンカンシオン”をいう言葉のひびきも抜群にいいではないか?

つまり季節を敏感に感じて生きろなのだ。いや、昔の人は敏感に感じて生きてきたのだ。そうでないと“三寒四温”という言葉は発明できない。

これはほとんど発明に近い出来事だとボクはそう思っている。こんな言い方、表現はなかなかできないよ。

季節はボクらにとって時間という概念を、自然というキャンバスにたとえると、そこに絵を描いたようなものなのだ。

本来なら今頃、三寒四温という絵が見れるはずなのに、今年は昼間はめっぽうあったかい。

ほかの地方は知らないが、東京は特にそうだ。 寒いと感じた日がない。それをいうなら昼、あたたかくて夜、冷える。

昼の時間は春なのに、夜になると冬に逆戻りする。それを繰り返しながら春になっていく感じだ。

ボクは好きな日本の歌に『早春賦』というのがある。出だしの歌詞は“春は名のみ”となっている。

そう、春はまだ名ばかりというのだ。この“春は名のみ”という言い方が、またボクは好きなのだ。

あと4日すると3月になる。弥生の3月である。早春からやがて春らんまんになり、最後は晩春から惜春となる。

あと2ヵ月、春という時間のグラデーションを、ボクらはたっぷりと味わいたいものである。ボクらが日本人ならね…。


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