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| イビジェカフェトップ > ターザンカフェトップ > 今日のコラム[2004年02月12日(木)] | ||||
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地井武男さんのプロポーズ
人間というのはなかなか自分の気持ちを、正直に言い切れないものである。正直というのは自分が発した言葉と自分の気持ちが、ぴたっと同心円に重なっていることが、一つの重要な条件になる。 人間の言葉はどうしても戦略的な一面を持っている。それは二つの意味できわめて戦略的である。まずボクの場合もそうだが、ボクの中には“もうひとりのボク”がいるので、ボクは自意識を持った時点でボクがボク自身に対して戦略的になる。 もう一つは他者(他人)を意識すると、言葉は絶対に戦略的になる。これは間違いないのだ。そういう戦略的なイメージをまったく感じさせない言葉に、ボクは久し振りに出会った。 それは俳優の地井武男さんだ。彼は60歳を超えているのに、このたびトシの離れた40代終わりの女の人と再婚することを発表した。その時、地井さんは彼女に向かって「ボクのこと助けて欲しい!」と言ったというのだ。 まあ、普通に考えたらこれがいわゆるプロポーズの言葉になる。でも、60を過ぎたらプロポーズもへくそもないだろう。しかしそれがここでは最高のプロポーズの言葉になっているのだ。 今までいろんなプロポーズの言葉をボクはきいたが、これは明らかにベスト3にはいる。肩の力がすっかり抜けているのになぜか押しがきいているのだ。 しびれたなあ。地井さんには。さらに「結婚っていいね…」と言ったんだろう? 男は60を過ぎるとひとりでは生きていけない。女の人なくしては生きていけない。 逆に女の人はひとりでも生きていける。おばあちゃんがひとりで生きていてもさまになるが、おじいちゃんはさまにならない。おじいちゃんはその時、無用の長物的存在になるが、おばあちゃんは無用という概念とは関係ないところで生きているからだ。 だから地井さんは「ボクのこと助けて下さい!」と言ったのだ。わかるなあ、その気持ち…。 |
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