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“マッスル”を見ていたら、昭和のプロレスがわかってくる |
5月6日、後楽園ホールで“マッスル”の試合を見た。試合というよりも、あれはコントだ。そう言った方が正しい。 コントとは、風刺と機知に富んだ小話のこと。または、軽妙でこっけいな寸劇。 まさしくそれは“マッスル”のことをズバリ言い当てている言葉だ。 「風刺」「機知」「軽妙」「こっけい」「寸劇」。どれも“マッスル”の基本中の基本コンセプトである。 しかし、それらはすべて昭和のプロレスが存在していたという事実があって、初めて“マッスル”という世界は成り立つのだ。 昭和のプロレスは偉大だった。そのことはもう、あらためていう必要はまったくない。わかりきったことだ。 だから、私なんかどの角度から見ても“マッスル”は昭和のプロレスの焼き直しにしか見えない。すでに眠っている過去の記憶を刺激される感じだ。 たとえリングでやっていることに“笑い”しかないとしてもである。しかも、あの笑いは昭和のプロレスを知っているもの、昭和のプロレスをわかっている人、愛している人にしかフィットしない。 名付けて、「“マッスル”は劇作本昭和プロレス」だ。あのシナリオを考えている人間は、明らかにプロレス版劇作者だ。 こういう形で昭和のプロレスが生きながらえているのかである。逆にいうと、まだまだ昭和のプロレスは死んでいない。 そういう結論になる。どうせなら、そこにゴージャス感を出せればいうことなしなのだが、それは無理か。 学芸会の延長線上、同好会の延長線にあるのは仕方がない。それがまた“マッスル”だから。私の心の中の昭和のプロレスは、いつだって生き続けているということかも・・・。
ターザンカフェより)
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