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第15回 子どもは視覚体験によって何かを感じていくのだ

 私にとって子ども時代や少年時代は小学6年までと考えている。そこから先、中学生になると世界はガラッと変わる。自我が確実に成長。両親との距離感が遠くなる。少しだけ自立した気分になって生意気になるのだ。だから小学生は基本、まだ可愛い。その子どもにとって何が最も刺激的かといったらそれは視覚だ。目に入って来るものは限りなく謎に満ち溢れている。だがそれらを確かな対象として認識するデータがない。だからいつもただ見ているだけなのだ。

 この視覚体験がのちのち大きな役割、財産になっていくのだ。人の自意識は視覚から発動していく。父が勤めていた帝国人絹という会社。社員の慰労会という形で宝塚歌劇団を定期的に呼んでいた。今ではとても考えられない話だ。あの宝塚だよ。それが一地方都市の工場。そこで働いている従業員、家族たちの前でダンスと歌を披露するのだ。工場の中にはそういう舞台、会場があった。私も父や母に連れられて宝塚を体験した。はっきりしたことは覚えていない。出演者は当然、女性だけ。それもみんな若くてピチピチしていたはずだ。

 それもきらびやかな衣装。子ども心に「これはなんなんだよ?」と思ったとしても不思議ではない。わからないこと、理解できないことは予感という形で脳に蓄積されていく。今、自分は客席というこちら側にいるけどいつかあっちの世界に行くことがあるかもしれない。そういう思いである。そうだ。この感覚は重要だ。世の中にはこっちの世界とあっちの世界がある。あるんだよ。間違いない。それなら一度はあっちの世界に自分も行ってみたい。いや絶対に行くべきだ。あっちとは結局、大人の世界のことだ。年齢を重ねれば自然とそのことは可能になる。だからといって誰もが宝塚のような特別なワールドに届くとは限らない。それもまたきびしい現実が待っている。

 どこかでこれは大きくジャンプするしかない。つまり故郷を捨てることだ。故郷との決別。宝塚歌劇はそうやって全国を日本列島を巡業していたのだろうか? 次に私の視覚をとらえたのは町にあった映画館だった。泥臭くてなんだか下品としかいいようのない看板。その絵は思い切り下手くそ。お世辞にも上手とは言えない。そんな映画館の前を通ると明らかにほかの建物とは違う。不気味な雰囲気。怪しげ。まるで禁断の空間。その頃、カバヤのお菓子があってそれを10個買って券を集めると映画を1回、見れる。そんなサービスがあったと記憶している。もしかすると記憶違いかも。そのカバヤの券で映画を見たような思い出があるような。ないような。どっちなんだろう。

私が最初に見た映画が何だったのか? 覚えていない。今でも記憶にある映画のタイトルは『明治天皇と日露大戦争』だ。これは1957年公開だから私が小学5年の時だ。あと東映オールスター、総出演。清水次郎長を描いた映画。なんといってもとうじはチャンバラ全盛時代だった。片岡千恵蔵、市川右太衛門、中村錦之助、東千代之介。だが私は密かに隠れて成人映画を見たことがある。そこで知った女優が白木万理と筑波久子。夜の世界の悪女? そんなイメージだった。その妖艶さに魅かれたというか。体に蛇をからませていた女優もいた。もうこうなると宝塚どころではない。完全に理由なき発情だ。

 それ以来、私の中では女性は肉感的であることを良しとする価値観が定着してしまった。白木万理と筑波久子の影響だ。小学6年の時、担任の先生(女性)が突然、生徒に向かって「映画を好きな人?」という質問をした。それはきわめて唐突だった。私は調子のいい人間なので「ハーイ!」と右手を大きく挙げた。すると先生は「だからあなたは子どもらしくないのよ」と断罪。どうやらこれがほかの生徒だったら先生は違った反応になっていたはず。この時のことはトラウマになった。先生に嫌われたからではない。自分という存在がこの先、前途多難だという感覚のことである。

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