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サムデイ・スマイル

 私はこの日、裕哉にある曲を期待して六本木に向かっていた。

 尾崎豊『路上のルール』

 6年前の震災直後には、裕哉がパーソナリティを務めるラジオで、自身の応援ソングでもあるこの歌を東北に向けて流した。

 しかし、彼は父のカバー歌手ではなく、自らの代表作となる曲で、私の甘っちょろい幻想をブチ壊してくれた。

 アンコール前、本編ラストの14番目に披露したメジャー・デビュー曲『サムデイ・スマイル』である。

 断言する。3月11日のライブは、この1曲のためだけにあった。

 作曲したのは21歳。裕哉が20歳から5年間、歌詞が書けず、光を見失っていた真っ只中。

 地震の1カ月後、当時、慶應大学生の彼は友人たちと、がれき撤去のボランティアへ向かった。そこで避難所生活を送る小学生の子供たちと公園で遊んでいた。

 その時、ポツポツと雨が降り出した。すると、女の子の一人が突然、泣き出した。

 「どうしたの?」
 
 「放射能の雨がこわい・・・」

 裕哉はかける言葉が見つからなかった。『サムデイ・スマイル』は東京に戻った後、彼女のことを想い作った曲である。

 「坂本九の『上を向いて歩こう』のように、底抜けに明るくないのに前向きになれる、そんな歌を作りたかった」

 そこに自身のアイデンティティである洋楽のラップを織り交ぜたポップ・バラード。6年間、温めてきた。

 〽僕らはいつの日か かならず幸せになれる その途中の 今日を生きてる 今日を きっと生きてる 呆れるほど〽

 20代前半という、最も感受性豊かな一瞬を疾走した裕哉がたどり着いた歌詞。それは文学性の高いものでも、音楽評論家を唸らせるものでもなく、たった一人の少女に贈る言葉だった。
 
 現在、中高生になっているはずのその子は、今、どんな気持ちで『サムデイ・スマイル』を聴いているだろうか? 

 ライブの帰り際、六本木EXシアターの1600人の中で、私は一人だけ制服姿の女子中学生を見かけた。たぶん東京の学生さんだろう。

 けれど、もしかしたら避難所にいた女の子じゃないだろうか? いや、きっとそうに違いない。


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