スポーツの掲示板ならイビジェカフェ

サッカー、プロレス、格闘技のスポーツ総合掲示板。

サッカー選手のことなら【イビジェカフェ】 プロレス選手のことなら【イビジェカフェ】 格闘技選手のことなら【イビジェカフェ】 ターザンカフェ
今日のコラム
煩悩菩薩日記
プロ格コラム
ターザン山本の裏目読み馬券作戦
競馬西遊記
覆面Xの人間万事塞翁が馬予想
平馬の千円馬券遊戯
映画コラム
元気が出るアジ語!
ゴールドラッシュ
ターザン情報
ターザンストック
イビジェカフェモバイル
イビジェカフェQRコード QRコードをご利用頂くか、以下のフォームにケータイのアドレスを入力して送信すると、モバイル版イビジェカフェのURLが届きます。

浴衣美人

きのうの金曜日の日記で勘違いをしてしまった。隅田川の花火大会は毎年、7月の最終週の土曜日にある。

 それをわかっていながら今日と書いてしまったのだ。なぜそんな勘違いをしたのか自分でもよくわからない。

 そのことを電話で指摘してくれたのは「与作」のお兄ちゃん。ありがとう。わざわざ電話してくれて。

 ところで隅田川の花火大会の日は地下鉄・浅草橋のホームでは、夕方以降、ゆかた姿の若い女の子をいっぱい見かける。

 みんな浅草橋から二つ先の駅、浅草に行くためだ。日本人の女性にとってゆかたは最高によく似合う。

 色がカラフルだ。そんな中で私が好きなのは紫色。薄い紫、濃い紫。紫色のグラデーションすべていい。

 紫は赤と青の中間色のこと。そうか紫の内側、紫の裏側には赤と青がバックボーンとしてあるのか。納得である。

 赤は血の色であり太陽も赤い。情熱とか燃えることをイメージさす色。青は海と空の色であり若いとか未熟というイメージがある。

 信号では赤は「渡るな。止まれ」をさし青は「安全。渡れ」をさす。紫色はそうした赤と青をダブルスタンダード、ブレンドした色なのだ。昔、貴族たちにとっては高貴な色と思われていた。

 紫宸殿(ししんでん)という言葉もある。平安京の内裏(だいり)の正殿のことである。
 紫のゆかたを着た女性を見ると、私はそこに彼女たちの内に秘められた情熱と若さと高貴な精神を、勝手に想像、妄想してしまうのだ。

 そしてゆかた姿の彼女たちが見違えるようにエロチックな色気を発散して見えるというのも素晴らしいことだ。

 恋人同士のカップル。女性はゆかたなのに野郎は普段着のまま。あのしょっぱさとバランスの悪さはいただけない。

 浅草周辺一帯がゆかたワールドになっている時、午後6時から秋葉原にある喫茶「ルノアール」のニュー秋葉原店で私は“ビジュツイッキ塾”をやった。「対決、巨匠たちの日本美術」展がテーマである。雪舟対雪村など12人の美術家が作品で対決しているのだ。

 美術作品をこんな風に“対決シリーズ”として見せたのは、完全に企画の勝利だ。これを称して「テーマ主義」または「コンセプトプランニング」という。

 対決というテーマを設定すると、観客としては作品を見るヒントを与えられたようなもの。

 何かを比較するという発想は批評精神を養っていくもとになるからそれは絶対に必要なことなのだ。

 比べてみるとそれまで見えなかったことが見えてくる。わからなかったことがわかってくる。そういう効果も大きいのだ。

 また、比べると見る人の好みが出てくる。それもまた面白い。話が横道にそれて申しわけないが、プロレスの興行ではかつて維新軍対正規軍の5対5の対決という試合方法があった。

 今回の「対決、巨匠たちの日本美術」展は、その見せ方、やり方、宣伝方法がきわめて“プロレス的”だと感じた。

 全12試合の対決。第1試合は運慶対快慶の地蔵菩薩像で勝負。ウン、いかにも第1試合にふさわしいカードだった。

 二つの地蔵菩薩像を見て我々は心を洗われた気分にさせられた。まずは作品に対して敬意を払うことをその第1試合で教えられたのだ。

 それを主催する側が計算して運慶対快慶という対立を持ってきた。このセンスはたいしたものだ。

 料理にたとえるといいオードブルが出てきたという感じである。第2試合はいきなりメイン級の対決をぶつけてきた。

 それが雪舟対雪村である。ここでは2人で11作品が用意された。展覧会の導入としてはすごくいい流れである。

 雪舟は曲者(くせもの)だ。まあ芸術家はみんな曲者だが・・・。それは高いレベルで強力なライバルが存在しているからだ。

 そのライバルはいつだって目に見えるライバルと目に見えないライバルの二つがあるのだ。

 雪舟の創作意欲に関するモチベーションは、すべてそこからきている。雪舟に比べて雪村は呑気なところがいい。

 芸術とは怨念のことである。それが雪舟だ。芸術とは遊びである。それが雪村である。この勝負、生き方の違う芸術家による異種格闘技戦みたいなもの。

 私はこの勝負は雪舟に軍配を上げる。雪村は雪舟が相手だと始めから試合に勝とうという気持ちがない。

 不戦勝と同じだ。そうすることが彼にとって礼儀だと思っている。だから好き嫌いでいうと雪村の絵の方を好きな人が多いはずだ。

 第3試合は永徳対等伯戦では屏風と襖(ふすま)を見せられる。題材は「檜」(ひのき)「松」「花鳥」「萩」「柳」と主に四季の植物。

 ここでじっくり“静”の世界を見せようというわけだ。日本人の自然観。春夏秋冬という時間軸の中に生きている日本人のDNAを刺激させるためだ。

 第4試合の長次郎対光悦戦。茶碗対決なのでよくわからない。パス。ここは流して見るしかない。

 12試合もあるとこの流して見るというコーナーも必要なのだ。長次郎さんと光悦さんには、まことに失礼で申しわけないがトイレタイム的なカードだった。スミマセン。

 そして前半戦の最後を飾る第5試合は宗達対光琳。これは見応えがある。ただ肝心の風神雷神図屏風がどちらも現在は展示されていない。

 8月に期間限定公開となっている。もう1回、行かなければいけないのだ。つまり2回来場させようという腹なのか。

 それとも展示自体がきびしいのか。この対決は真っ向勝負のガチンコ対決。60分時間切れ引き分け。

 延長戦なし。両者共にゆずらずという意地の張り合いを見たという気持ちになった。
 ここまでの第5試合までは東京国立博物館の平成館「特別展示室、第1室」でおこなわれた。

 第6試合からの後半戦は場所を変えておこなわれる。通路をはさんでとなりの建物に移動するのだ。

 プロレスの試合でいう休憩時間のこと。その第二会場へ行く途中にはミュージアムショップがあって、いろいろな商品が並べられていた。

 まさしくそれはプロレス会場におけるグッズ売り場である。休憩時間にパンフレットやTシャツなどをファンが買っている姿とだぶってくる。

 後半戦の7試合は「特別展示室、第4室」がその舞台。ここでのメインはもちろん若冲対蕭白(しょうはく)戦。

 この対決をクライマックスに持っていくため仁清対乾山、円空対木喰、応挙対芦雪はみんなその引き立て役になっていた。

 これはかつて新日本プロレスが大会場におけるビッグマッチで猪木のタイトルマッチを興行の一本人気として売ってきたのとよく似ている。

 ほかの試合は猪木を目立てさせる噛ませ犬的な存在。ここでは若冲がその猪木である。ところが今回の猪木の対戦相手、挑戦者はまだ見ぬ強豪としては空前の実力者。

 それが蕭白である。なんとこの勝負、猪木が敗れるという大波乱。チャンピオンベルトが移動。

 蕭白が初めてチャンピオンベルトをその腰に巻いたのだった。これは仕方がない。猪木(若冲)は自分の必殺技(作品)を今日は出さなかったからだ。

 それに比べて蕭白はとっておきの自分の必殺技を惜しみなく出した。結局それが勝敗の明暗を分けたのだ。

 「対決、巨匠たちの日本美術」は新チャンピオンになった蕭白がこの場をひとりで取ってしまったことになる。

 いいんじゃないの。たまにはそういうこともないとね。若冲対蕭白戦のあとの3試合、大雅対蕪村、歌麿対写楽、鉄斎対大観戦はなんだかおいしいデザートを三種類食べた感じだった。

 美術展をプロレスの興行のようにプロデュースして見せたところに「対決、巨匠たちの日本美術」の成功があった。

 展覧会もエンターテインメント感覚が重要であるということである。今日の“四字熟語”は浴衣美人にする。“ビジュツイッキ塾”のことはあした書く。

 

ターザンカフェより)

★ ターザン山本! のポッドキャスト:http://tarzanpod.cocolog-nifty.com/blog
★ 有限会社ターザンギャルドHP http://www.tarzan-garde.com/index.html


<< 戻る  進む >>
利用規約 ご利用ガイド
Copyright © 1996-2011 INTERNET BUSINESS JAPAN Co., Ltd. All rights reserved.